20.最高の日

 呼吸が落ち着くと、信治はヘッドボードの棚に手を伸ばし、そこから取ったティッシュでさっと安楽の腹と自分の手、そして濡れた性器を拭った。
「優人さん、大丈夫?」
 ティッシュをゴミ箱に投げて訊ねる。あまり大丈夫なようには見えなかった。上気した頬、額に張り付いた何本かの前髪、呆然とした表情。信治は前髪を払って額に口付けた。過去の恋人たちとの行為がどういう経緯で失敗に終わったのか、詳しく訊ねたことはない。こういう風に射精に至るのはそうないことなのだろうか。本当に快楽を感じていたのだろうか。信治は安楽の顔を見つめ色々と考えを巡らせながら、目が合うのをじっと待った。
「信治、くん」
「なに?」
 信治は安楽を抱き締めた。その体はまだ火照ったままであたたかく、しっとりと汗ばんだ肌は生々しい感覚を信治に伝えた。簡単に熱が蘇ってしまいそうになる。淡泊な方だった筈なのに、今では覚えたての少年と変わらない。信治は安楽に口付けた。やわく唇を食むと、安楽は同じようにゆっくりとそれを返してくる。
「……今ので、終わったんですか?」
「最初の一歩は」
「最初の一歩?」
 信治は頷いた。
「痛くなかった? 苦しかったりとかは?」
「いいえ」
「よかった」
「信治くんは……」
「俺は、凄く……気持ち良かった」
 信治は顔を赤くしながら言った。そして小さく続ける。
「優人さんは? ……良かった?」
 暫く考える様子を見せた後、安楽は困ったような顔で答えた。
「よく分かりません」
「あー、何となくそう答える気がしてました」
 信治は笑って安楽の頬を撫でた。安楽はぼんやりとした目をしている。
「――そういえば、買い物に行かないと」
 ぽつりと呟いた安楽に、信治は目を見開いた。
「どうして? どこに行くんですか?」
「買い物に行って、少なくなった生鮮食品の補充に――」
「行かなくていい」
 その声は意図せず強く響いた。信治は自分の声の調子に驚いたが、それでも続けた。
「行かないでください。どこにも行かないで、ここにいて」
 もう二度と誰かが無意味な死を迎えるようなことはあってはならない。信治はそう思っていた。だから自分と安楽が一時でも離れることは考えられなかったし、ましてや一人で外に出ることを許すわけにはいかなかった。それにもし――もし誰かが、何かの拍子に安楽の犯した罪を知ってしまったら? 
「分かりました。信治くんとここにいます。僕はどこにも行きません」
 あっさりと答えた安楽に信治は安堵の溜息を吐いた。そして体を起こす。
「優人さんはお腹空いたの?」
「いいえ」
「俺もまだ。じゃあ、飲み物だけ取ってきます」
 信治は軽く安楽に口付けてから自分の下着を拾い上げ、それだけ身に付けて立ち上がった。そして下に追いやっていた掛け布団を引き上げて安楽の体を覆い、換気のために窓を開けて部屋を出た。

 部屋を出ると、信治はまず階下の洗面所に向かった。手を洗い、そして横の棚に目を移す。伸ばした手を彷徨わせて、ワセリンを手に取った。それからキッチンに向かい、冷蔵庫を開けた。確かに中は少し寂しくなっている。元々安楽は生鮮食品の買い溜めはあまりしない方だ。冷蔵室には開封済みの調味料と粉の類い、半分に減った玉子のパック、バター、飲み物くらいしか見当たらない。だが野菜室と冷凍室にはまだ余裕がある。棚には小麦粉やパスタのストック、倉庫には缶詰めなどの保存食があった。暫くの内はそれで持つ筈だ。そう、暫くの内は。

 ミネラルウォーターのボトルを二本取って二階に戻る。開け放していたドアを閉めながら中に入った。
 安楽は眠っていた。そっと窓を閉める。持ってきたものをヘッドボードの棚に置き、ベッドに腰掛けて安楽の寝顔を観察する。こういう機会はあまりないことだった。安楽は常に信治より早く起き、信治より遅くに眠る。心を許してもらえてないのかと信治は不安になったことがあるが、安楽に聞いたところによると元々睡眠時間は人より短く、六時間も取れば十分だと言う。反対に信治は人よりよく眠る方だった。最低でも八時間は眠らないと日中は眠気でふらふらになってしまう。ここに住むようになってからは体を動かす機会は極端に少なくなったにも関わらず、昼寝までするようになった。だからこの状況はいつもの反対だ。
 伏せられた長い睫毛。信治は安楽の栗色の髪と、同じ色の睫毛が好きだった。そして眉も。常に美しい弧を描いている。鼻の形も理想的だった。高い鼻梁には日本人離れした美しさがあり、その下にある唇は両端が常に少しだけ持ち上がっていて優しげに見える。そこから漏れる声も信治は好きだった。どんな人間の警戒心でも解いてしまいそうな心地良くやわらかな声。ゆっくりと落ち着いた速度で紡がれる言葉は、いつでも聞き取りやすかった。
 顔の横に投げ出された手を見る。その手は安楽の体の中では珍しく繊細さに欠けるところがあった。長い指の節は太めで、指の腹は硬い。あちこちに切り傷や火傷の跡が薄らと残っている。信治はこの手が器用に動くところを見るのが好きだった。信治の望む料理をいとも容易く生み出し、家を清潔に整え、キーボードを素早く叩き、どんなものでも簡単に修理してしまう手。そう言えばハンドルを握るところは見たことがないが、きっとハンドルさばきも美しいのだろう。
 信治が手に触れるのとほぼ同時に目がぱちりと開いた。
「信治くん」
「起きてたんですか?」
「いいえ……眠っていました。転寝をしたのは久し振りです。瞼が開かなくなって」
「俺もした後は大体いつもそんな感じになるよ。まだ眠たい?」
 安楽は首を横に振った。
「信治くんは?」
「今日は全然」
 ペットボトルを渡すと安楽は礼を言いながら受け取り、上体を起こして三分の一ほど飲んだ。残りは信治が飲み、空になったボトルはゴミ箱に捨てた。
「優人さん、続きしよう。……うつ伏せになって」
 安楽は理由も訊かずに従った。信治は枕を一つ取り、安楽の腹の下に入れて尻が少し持ち上がる形にした。その体に乗り上がり、横顔に口付ける。それから首筋に、肩甲骨に、背骨のラインに沿って唇を落とし、腰を撫でて更に下へと手を滑らせた。小さく盛り上がった尻は締まっていて滑らかな感触がする。信治は両方に口付け、そしてそっと割り開いた。小さな窄まりが露わになる。周りの肌より僅かに色付いたそこは、急に外気に晒されたせいか、ひくりと動いた。
「……信治くん?」
 不思議そうな声。信治はワセリンの蓋を取ってたっぷりと右手の人差し指と中指で掬った。
「優人さんは……」
 信治は尻を左手で撫で、それから小さな窄まりにワセリンを纏った指を当てた。
「ここ、誰かに触られたことある?」
「いいえ。信治くんはどうしてそこに触るんですか?」
 非難の色はない。危機感も見えなかった。安楽にはここを性行為に使うという発想がないのかもしれない。信治はゆっくりと襞を撫で始めた。
「ここに俺の……入れたいから。優人さんの中に入りたいからです」
 そう言って、安楽の太股に昂った股間を押し当てた。
「ダメ? 優人さん」
 甘えるような声で信治は訊いた。断られることはないと知っていたからだ。
「信治くんがそうしたいなら……僕もそうして欲しいです」
「よかった」
 人差し指の先に力を入れ、ワセリンのぬめりを借りて中に侵入する。思っていたよりも簡単に入ってしまったように感じたが、すぐにきゅっと締め付けられた。
「痛い? 苦しいですか?」
 安楽は首を横に振った。反射的なものだったのかもしれない。信治が今触れているのは、本人ですら触れたことがないような場所だ。あたたかい粘膜は信治の指先を異物と見なしている。
「優人さん、力抜いて。大丈夫だから」
 信治は安楽の背中に口付け、すっと力が抜けたところで指をゆっくりと奥まで差し入れた。根元まで挿入するのはそれ程難しくなかった。だが狭い。本当にここに自分のものを入れることが出来るようになるのか信治は不安を覚えた。経験はなく、あるのはネットで仕入れた知識だけだ。女性のように自然に濡れるわけでもなく、受け入れるために作られた場所でもない。傷付けないように開いていくしかなかった。信治は安楽の背中に口付け、それから少しずつ指を動かし始めた。ワセリンを塗り込み、中を広げていく。安楽は抵抗せず、信治の言う通りに力を抜いてなされるがままだ。括約筋は順調に緩んでいる。滑り込ませるように挿入する指を増やし、押し入りたい気持ちを決壊寸前の理性で抑えて内壁を擦る。
 ふいに小さく喘ぐ声が聞こえ、それと同時に中が締まった。信治は手を止めた。
「優人さん? どうしたの?」
「……分かりません」
 安楽は驚いた顔をしていた。ぱちぱちと早い瞬き。苦痛を感じたのか、それとも別の何かを感じたのか。信治は安楽の腹の下に空いている手を入れた――勃起している。信治はカッと強い興奮を覚えた。穴から指を引き抜き、安楽の体を反転させ、下着を脱いだ。
「ねぇ優人さん、俺、もう我慢できない……優人さんの中に入りたい」
 安楽の足を開いて、ぐっと体を近付けた。
 信治の顔を見上げていた安楽は、信治の立ち上がった性器に視線を向けた。信治は安楽の視線を感じながら自身を片手に握り、ワセリンで濡れた穴にぬるぬると擦り付ける。先端を押し付けて力を入れれば、今にも中にめり込んでしまいそうだった。
「優人さん」
 切羽詰まった、掠れた声でねだる。安楽は信治の目を見つめて頷いた。
「優人さん……」
 信治はぐっと先端を穴に押し付けた。ほんの数十秒前まで指で味わっていた場所を、もっと敏感なもので開いていく。襞をいっぱいに広げて最初の数センチを収め、それから一気に腰を進めて内壁を押し広げた。あたたかくぬるついた生々しい直腸の感触。挿入したばかりだというのに、もう持って行かれそうになる。信治は少しだけ目を閉じて息を吐いた。
「……痛くない? 全部、入ったよ」
「……信治、くんが?」
「うん……分かる?」
 信治は安楽の手を持ち上げて手の甲に口付けた。指先に、手の平に、手首にキスを落とす。それから指を絡めて手を握る。視線で求められているような気がして、ぐっと身を屈めて唇に口付けた。二度三度軽く触れて唇を離す。安楽の荒い息が信治の唇に吹きかかった。
「信治くん……信治くんはあたたかいですね」
「優人さんも。優人さんのなか、すげー熱くて気持ちいい……ねぇ優人さん、俺の背中に手回して」
 安楽が従うと、信治は安楽の汗ばんだ太股を撫でた。苦痛に耐えているような緊張は感じられない。信治は安楽の下に敷いたままだった枕の位置を調節し、そしてもう一度安楽に口付けてゆっくりと腰を動かし始めた。
 いっぱいに広がった襞は信治をきつく締め付け、内壁は抱き締めるように包み込んでくる。どちらのものか分からない荒れた息遣いと胸に響く激しい心臓の鼓動を聞きながら、安楽の湿った髪から漂う青林檎の果汁のような香りを嗅ぎながら、触れる肌の柔らかさを味わいながら、信治は抜き差しを繰り返す。気持ちが良かった。手足がじんじんと痺れるような快楽。堪らなかった。
 信治は殆ど無意識に安楽の腹に手を伸ばした。震える腹筋を撫で、そして立ち上がった性器を握る。はっ、と大きく安楽が息を吸い込むのが分かった。上下にゆるく手を動かし、そして腰の動きと共に少しずつ速めていく。
「信治くん、信治くん……」
 先に達したのは安楽の方だった。信治の名前を小さな声で呼んだかと思うと、「あっ」と声を上げて呆気なく腹の上に精を吐き出した。それと同時に中がきゅうきゅうと収縮し、信治をいじらしく締め付けた。堪える間もなく信治は大きな快楽の波に襲われ、安楽の直腸に深く挿入したまま達した。頭が真っ白になるような快感。
「凄い、優人さん、凄い……」
 うわ言のように呟きながら、信治は瞼の裏に広がる光景に酔いしれた。ピンク色のやわらかい肉壁に白濁した精液がかかる、信治がゆるゆると腰を動かしていく内にそれは肉壁に絡まり、馴染んで吸い込まれていく。想像は射精の快感を強め、信治の体を強く震わせた。
「優人さん」
 信治は目を開き、安楽の体を抱き締めた。肩に口付け、首に、顎に、頬に、そしてまた唇に触れる。そうしている内に、挿入したままの信治の性器は萎えるどころか硬度を取り戻し始め、やがて勝手に腰が動き出した。
「ごめん、止まらない……」
 安楽は紅潮した頬に汗を浮かべて、潤んだ瞳で信治を見つめていた。荒く息を吐いてはいるが、その口から咎めるような言葉が出る様子はなかった。それをいいことに、信治は思うがまま安楽を深く穿ち始めた。一度目よりもいくらか出入りが容易になった穴に腰を打ちつける。中で出した先走りと精液がワセリンと絡んでいやらしい音を立てた。その音は信治の興奮を更に煽り、より一層強く安楽を求めさせた。自分のものでこの人をいっぱいにしたい、もっと強く、もっと深く交わって一つになりたい――欲望は膨れ上がっていく。信治は安楽の膝の裏に手を入れ、ぐっと押さえて強く突き入れた。
「あっ、あっ……」
 安楽は唐突に大きく声を上げた。その顔を見ると、自分の上げた声に驚いているような表情があった。また達したのだろうかと下に目をやってみる。とろとろと先走りを垂らしているのが見えた。
「気持ち、いいの?」
 信治は訊ねたが、安楽は視線を彷徨わせて信治に縋り付くだけで、意味のある言葉を発しなかった。信治が腰を動かすたびに安楽の口からは声が漏れる。その声には信治の背中をぞくぞくと震わせるような力があった。普段は穏やかで落ち着いた声が、今は甘い響きをもって信治の鼓膜を震わせている。もっと聞いてみたい。もっと。縋り付いてくる安楽の体に口付けながら、信治はあたたかい内壁に自身を強く擦り付けていく。
 やがて安楽は強く体を強張らせ、そして小さく震えながら吐精し始めた。穴は脈打つように弛緩と緊張を繰り返し、信治を刺激する。内壁は信治のそれをねだっているようだった。その動きに煽られ導かれて、信治は安楽の中でもう一度大きな波を迎えた。尿道をどくどくと通る精液の感触、頭が真っ白になる。忘我の中で信治は全てを吐き出した。

 ずるりと安楽の中から性器を引き抜き、倒れ込みそうになるのを堪えて安楽の横に身を横たえた。安楽の肩と腰を引いて向かい合わせになり、脱力した体を抱き締める。汗に塗れた体はどちらも熱い。呼吸は全力疾走をした後のように激しく乱れたままだ。信治は安楽の顔に自分の顔を近付けた。安楽はどこか焦点の合わないぼんやりとした目をしていた。鼻先を触れ合わせ、呼吸が落ち着き始めたところで口付ける。途方もない愛しさと喜びが胸に溢れていた。全てに許され、祝福されているような感覚――それは錯覚だと頭のどこかでは理解していたが、それでも信治にとっては真に迫る感覚だった。これ以上の幸福も快楽もこの世界にはないとすら思った。
「優人さん、好き、大好き、愛してる……優人さん……かわいい、俺の優人さん……」
 そう囁きながら信治は安楽の髪を梳き、頬を撫でた。やがて安楽はゆっくりと瞬きをし、信治を見つめ返した。
「信治、くん」
「うん」
「信治くん……」
「大丈夫、好きだよ、何も心配ないから……優人さん、ありがとう」
 信治は口付けを繰り返した。安楽は信治に抱かれるまま、口付けられるままだ。信治は暫く安楽に優しく口付け、体を撫で、語りかけ、最後にきつく抱き締めた。そしてそっと安楽の体を仰向けにして上体を起こした。安楽と自分の腹に付着した液体をティッシュで清め、手を拭いてヘッドボードの棚からミネラルウォーターのボトルを取る。随分ぬるくなっていたが、水分補給には問題ない。口の中に一口含んで、安楽に顔を近付けた。小さく開いた口に自分のものを合わせ、口移しに少しずつ水を与える。安楽はゆっくりと飲み込んだ。それを四回繰り返し、信治は残りの水で自分の喉を潤わせた。
「優人さん。体拭くもの、取ってくるね」
 信治はそう言って安楽の体に掛け布団を被せ、ベッドを下りた。

 さっと体を流して新しい下着を身に付け、お湯と何枚かのタオル、着替えを用意して戻った。換気のために窓を開けていたが部屋にはまだ独特の臭いが籠っている。安楽はその中で目を閉じていた。少し心配になって顔に手を近付けて息をしていることを確認する。小一時間前にそうだったように、ただ眠っているだけのようだった。だが今度は信治が触れても起きる気配はない。
 信治はまず、安楽の体の下に手を入れて横向きにし、それから足を動かして尻を上に向かせた。先程まで抜き差しをしていた場所をそっと覗く。引き抜く際にちらりと確認していたから血が出ていないのは知っていた。目に見える傷はやはり見当たらず、信治はほっと安堵の溜息を吐いた。あんなに広がっていた穴は今はしっかりと閉じていて、周りは僅かにワセリンや何かの液体で光っている。信治はお湯で濡らした指を挿入した。中はまだ柔らかくぬるついている。どきりとしたが、深呼吸を一つして、信治は自分の粗相の始末を始めた。指で掻き出せるだけ精液を掻き出していく。そうしている間も安楽が昏々と眠り続けていたのは余程疲弊していたからだろう。粗方作業を終え、タオルで白濁に塗れた尻と指を拭き取った。それから再度の汚染をしないように気を遣いながら濡らしたタオルで全身を撫でて汗を拭い、服を身に着けさせた。
 信治は息を吐き、さっぱりとした安楽を見下ろした。意を決してその体を抱え上げる。意識のない体は鍛えていない腕にはずしりと重たい。それでも開け放ったままのドアを出て隣の部屋に運び、乾いたベッドの上にそっと下ろす程度のことは出来そうだった――運び終わった頃には息が上がっていたが、それでも無事に事を済ませることが出来た。信治は長い溜息を吐いた。全身が疲労感に包まれている。だがこれで安楽は心地良く目覚めることが出来るだろう。今日は特別な日だ。信治は自分にとって人生最良の日となったこの日のことが、安楽の中にも最高の思い出として記憶に残って欲しいと願っていた。
 信治は達成感に笑みを浮かべながら安楽の横に身を横たえ、そして安楽と同じように夢の中へと沈み込んだ。

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